あおぞら歳時記 : 九月の月
掲載日時: 2020-8-31 6:00:00 (45 ヒット)
昔の人は、お花見とお月見が心ときめく最高の楽しみであったようです。とりわけ秋のお月見はロマンチックな叙情でありました。
九月の月を「中秋の名月」と言い「月見る月は多けれど月見るは月はこの月の月」と詠われます。
九月のことを「名残月」という言い方があります。あの人の面影を何度も振り返り思い出すのです。
「待宵」という言葉もあります。「あの人はまだ来ぬか。まだ来ぬか」と待ち続ける切ない女心。
澄み切った夜空に満月が輝きます。この美しい満月を鏡になぞられて「真澄鏡」と呼びます。
昔の人はこんなに純情でありました。
九月のことを「長月」と言います。夏至が過ぎると夜が次第に長くなり、物思いにふける季節になります。
今現在、若い人、想う人のある人、そんな人と別れてしまった人、昔、若かった人、夜空を眺めながら、少しだけロマンチックな夢をみてみませんか。